2020年9月、新内閣になり、デジタル化の進展が期待されています。まずはマイナンバーを中心とした情報の連携が議論されていますが、是非、「デジタル化の本質」を論じて、基盤をデザインしていただきたいと願います。
今年7月、電子立国エストニアについて、駐日エストニア共和国大使館の特別補佐官と商務官のお二人に「アフターコロナの未来に向けて」と題して、エストニアのデジタル化の現状とその考え方をお話しいただく機会をいただきました。その中で、私がもっとも衝撃を受けたのは、個人情報に関する革新的なエストニアの設計思想です。それは、「個人情報は自分が所有するのであって、政府が強制的に取得するものではなない」という発想です。
エストニア大使館の商務官であるオリバー様のご説明が大変明快でした。
・すべてのサービスは、X-ROADというブロックチェーン技術による強固なデータ通信基盤の上で提供されていること。
・個人情報はあくまでも自分が保有し、どの情報をどこに開示するかを自分で決められるということ。
・国民は、「政府」を信頼しているのではなく、「技術」を信頼しているからこそ、デジタル化が進んだのだということ。
この発想こそが、デジタル化推進の核心であり、本質です。
どうか、大きな視点で、日本の将来の基盤となるデジタル化のグランドデザインをしていただきたきたいと切に願います!